飛距離の出ない人が口にする決まり文句があります。
「ゴルフって飛ばせばいいってことじゃないからね~。」
そう言っているあなた、実は密かにもっと飛ばしたいと心の中で願っていませんか?
女子ゴルフ界の大型新人、畑岡奈紗プロは、身長はたった158cmと体格も大型ではないのに、平均飛距離は260ヤード!
こんなに飛ばせる秘訣ってどこにあるのでしょう?
また、ゴルフでドライバーの飛距離が出るとどんな得があるのでしょうか。
さらにゴルフで飛ばしたいのはドライバーだけで、アイアンは距離ではなく、番手ごとに飛んだほうが有利なコースマネージメントができそうです。
それならアイアンの飛距離についても知りたいものですね。
さて、ゴルフにおける飛距離とはいかなるものでしょうか?
後半はドライバーを飛ばしたい方必見の「飛ばしのテクニック」が登場します。
今回は「飛距離」についてご紹介していきましょう。
ゴルフの正しいスイングを学んで手っ取り早く飛距離を伸ばしたい方へ
ここで紹介している以下の方法で飛距離を伸ばすことはできますが、最も効率よく飛距離を伸ばす方法はプロに見てもらうことです。
スイングを改善し、飛距離を伸ばすことを望む方はゴルフスクールに通うことをお勧めします。その中でも群を抜いて実績を残しているのがRIZAPゴルフです。
全国各地にスクールもあり、まさに結果にコミットするという意味でもおススメできます。
ゴルフの飛距離を伸ばすには?プロとアマの平均飛距離は?
ゴルフはドライバーの飛距離が10ヤード違うと、次打のクラブにしてワンクラブ以上短いものでターゲットが狙えます。
『飛距離はアドバンテージ』という言葉を、よくゴルフ番組の解説者などが口にします。
やはり打ったボールがピンに近いほうが、何かとコース攻略にとって有利になるので、まさに「アドバンテージ=利または特典」となるわけです。
つまりそれだけターゲットに対して接近戦になり、距離という特典を生かした、より精度の高いショットを打てる確率がグッと上がります。
飛んでも曲がってしまうなら大きなけがになりますが…
それでも…
ゴルフは飛ばないよりは飛んだほうが有利なのです。
『飛距離』は可能性を広げ、夢を実現する大事な要素なのです。
そうなると自分は飛ぶ方なのか、そうではないのか?
そもそもほかのゴルファーの平均はどのくらいなのかは気になるところです。
【ドラコン世界ランク1位異次元のスイング!】
アマチュアのドライバー平均飛距離は?
ドライバーは個人差が大きく、そのままスコアに繋がることも多々あります。
アマチュア男子の飛ばない方の飛距離というと190ヤードから200ヤードです。
同じく、アマチュアの女子なら130~150ヤードとなっています。
アマチュアの平均飛距離は?
男子…230ヤード(飛ばす人は250ヤード超)
女子…170ヤード(飛ばす人は200ヤード超)
飛距離があっても曲がってしまえばよいスコアになりませんが、アマチュアのハンディキャップを見ると、ハンディが20~30クラスの人では170~180ヤードで、ハンディ10前後になると210ヤード前後に集中しています。
やはり、飛距離があったほうがスコアがよくなるということがわかります。
やっぱり凄い!プロのドライバーの飛距離を比較すると?
同様にPGAのプロはどのくらい飛ばすのかというと、以下がその数字です。(資料は2019-2020シーズンの平均飛距離)
男子プロの2019-2020シーズンの平均飛距離
- 1位:B.デシャンボー …324.4ヤード
- 5位:R.マキロイ… 312.9ヤード
- 33位T:松山英樹…304.8ヤード
- 69位T:W.ビンセント…300.2ヤード
※69Tまでが300ヤードを超えています。
【日本国内男子】
- 1位:Cha.キム…315.83ヤード
- 2位:幡地隆寛… 315.30ヤード
- 9位:石川遼…300.92ヤード
- 28:今平周吾(2019年賞金王)…292.93ヤード
次に女子の平均飛距離を確認してみましょう。
女子プロの平均飛距離
- 1位:穴井詩 …260.67ヤード
- 2位:葭葉ルミ…253.67ヤード
- 12位:渋野日向子…248.21ヤード
- 25位:鈴木愛(2019年賞金女王)… 242.69ヤード
意外に数字が少ないと感じた方もいると思いますが、「平均」がこの数字ですからゴルフを熟知する方は一様に舌を巻きます。
飛距離を競う”ドラコン”の最高記録は?
「ドラコン」というのはドライビングコンテストの略称で、「とにかく何でもいいから遠くに飛ばす競争をしようじゃないか」という意味の完璧な和製英語です。
毎年、世界の数か所でこの「飛距離」に特化したドラコン競技が行われます。
競技会場のシュチュエーションが通常のゴルフコースとは全く異なり、単純な比較にはなりませんが、今回解説している「飛距離」という点で見過ごすことはできません。
ギネスには認定されなかったものの、
その世界ドラコン・チャンピオンシップで、
2007年にマイク・ドビンが551ヤードを記録しました。
もっと驚くべき、ギネスに正式認定された飛距離の記録があります。
なんと、マイク・オースチンが515ヤード達成という記録が目につきます。(2016年現在)
この飛距離には圧倒されますが、実はこの記録にはさらに驚く内容が含まれています。
なんとこの記録は通常のゴルフコースであり、しかも全米シニアオープンというメジャー大会中で達成され、ご本人のオースチンが64歳だったということでした。
【世界ドラコン王者マイク・ドビンの脅威の550ヤードショット】
フェアウエイウッドやアプローチの飛距離に大事なことは?
フェアウエイウッドやアイアンクラブの飛距離となると話はまたガラッと変わります。
なぜかというと、これらのクラブは飛ばすことと同時に精度が求められるからです。
しかし方向性を求めつつも、同じ番手で飛距離が稼げる方がゴルフは楽になります。
アマチュア男子のフェアウエイウッドとアイアンの平均飛距離は、およそ以下のようなものです。
フェアウェイウッドとアイアンの平均飛距離
- 3番ウッド(スプーン)=180~230ヤード
- 5番ウッド(クリーク)=165~200ヤード
- 3番アイアン=160~190ヤード
- 5番アイアン=140~170ヤード
- 7番アイアン=125~150ヤード
- PW(ピッチングウェッジ)=90~125ヤード
- SW(サンドウェッジ)=50~100ヤード
【番手ごとの飛距離測定】
飛距離を伸ばすテクニック3つの基本をマスターしよう!
冒頭で現在アメリカの女子ツアーに参戦中の畑岡奈紗プロの体格と飛距離をご紹介しましたね。
か弱き女子高校生が男子アマチュアの平均飛距離250ヤードを越えていることは驚きです。
そうなると、「なぜ自分は飛ばせないのかなぁ~。」と考える方もおいででしょう。
ゴルフの飛距離はアドレスの取り方、グリップの握り方、腕や手首の使い方を変えただけで飛躍的に伸びます。
それでは飛距離を伸ばすテクニックを解説しましょう。
クラブのスペックが自分に合っているかチェックしよう
まず最初は、クラブそのものが自分に合ったスペックなのかどうかをチェックしたほうがいいでしょう。
大事なことは、最初に合わない道具を使うと、いろいろ努力しても飛距離のロスは避けられないということです。
最近は可変式のドライバーも売り出されていますので、ロフトや調子を変えてみて、一番手ごたえのある位置を探すことが飛距離アップに通じます。
また、町のゴルフショップで試打をすることは非常に有効で、科学的な数値をはっきり認識することで自分自身の心の中で確信が自信に変わってきます。
【クラブのカスタムフィッテイング】
「デンデン太鼓」の仕組みでヘッドスピードを上げよう!
飛距離にはヘッドスピードが大きな関りを持ちます。
飛距離を伸ばすテクニックのトップには、ヘッドスピードを上げることがマストとなります。
昔からゴルフのスイングを「デンデン太鼓」といいます。
デンデン太鼓の意味は?
デンデン太鼓は、「軸をシッカリ+回転(捻転)+遅れて軸に巻き付く腕」という意味です。
この中で特に重要なことは、「遅れて体に巻きつくイメージの腕の動き」というところです。
アタマを止めたまま、肩が回り、腕が一拍遅れてきてシャフトがしなり、さらに一拍遅れてクラブのヘッドがついてくる、この感覚が身につけば飛距離は確実に伸びます。
練習としては、バスタオルの一方を固く結び、反対の結んでない端をもってクラブのように振ってみるとイメージが掴めます。
【タオルで覚える正しいスイング】
トップの形を90度に維持する「タメを作る」って何?
ゴルフのスイングを煮詰めると、トップからインパクトまでがポイントになります。
さらに、トップの形から腕が水平になるまでの90度の間で形を崩して切り返しをやってしまうと、飛距離の大幅減になることを知っておきましょう。
細かく解説するといろいろありますが、初心者の方にぜひとも理解してほしい点は体の右サイドを意識して欲しいということです。
飛距離アップの条件
トップで作ったフェースの向き、親指方向(ターゲット方向に一致)に伸びたシャフトと手首の関係を、90度の切り返しの間は寸分も変えないこと
このトップの形を維持することを「タメを作る」といって、飛距離を伸ばすために不可欠です。
【飛距離を伸ばすためのステップ!タメの作り方】
ヘッドスピードが同じでも飛距離が違うのはなぜか?
女子プロゴルファーのヘッドスピードの平均値をご存知ですか?
ダンロップというメーカーがヘッドスピードの数字を発表しています。
それによると以下の通りです。
プロゴルファーのヘッドスピード
男子プロのヘッドスピード平均値:45~50m/s
女子プロのヘッドスピード平均値:40m/s
男子アマチュアでも45m/s前後ならハードヒッターといわれます。
非力なタイプ、例えばシニアとか女子になると35~37m/s前後です。
女子プロの平均値は、なんと40m/s。アマチュア男子クラスなのですが、その飛距離は軽く30ヤードも上回るのはなぜでしょう?
【ヘッドスピードがあるのに飛ばないのはなぜ?】
飛距離を上げるにはボールの初速が重要?
ヘッドスピードが同じでも女子プロのほうが飛ぶ理由は…
インパクト直後のボール初速の数値がかなり違うからです
ヘッドスピードが40m/sとほぼ同じ女子プロと男子アマチュアのボール初速を見ると、
- 女子プロが59.73m/s
- 男子アマチュアは56.40m/s
という数字が出ています。
昔のヘッドスピードに偏った飛距離の見方ではなく、近年の科学的な分析から「初速」が1.0m/s違うと約7ヤードの飛距離の差が出ることが解ってきました。
この数字は”飛ばしのテクニック”に非常に参考になるものです。
さらにボールの初速を決める要因のひとつである、インパクトの時にクラブフェースがどの方向を向いていたか?ということも解明されています。
【飛距離アップにはヘッドスピードより初速が大事!】
インパクトでフェースがどこを向いているかが大事
飛距離に大いに関係するのがクラブヘッドの運動エネルギーです。
ハンマー投げをイメージしてください。
ハンマーをいかに遠くに飛ばすかは、いかに大きな円運動で作り上げた遠心力が大事かということになります。
ゴルフに当て嵌めるとそれが一種のヘッドスピードかもしれません。
しかし、ゴルフとなるともうひとつ大事なことがあります。
インパクト、つまり丸いボールの一点と平面的なフェースが、衝突するときにどのような角度を保っているのかということです。
初心者の多くは、当たる瞬間にフェース面が開いたままになっているのです。
わかりやすくいうとターゲット方向(ボールの重心方向)に対し、フェース平面が直角に当たらず、角度がついたままで当たっているのです。
このためヘッドスピードの運動エネルギーは効率よくボールには伝わっていません。
【飛距離アップのために~ヘッドの走らせ方を解説】
フェースの向きはテイクバックで決まる
初心者の方でインパクトの瞬間にフェースが開いてしまう原因はいくつかあります。
ひとつはテイクバックですでにフェースが空(上)の方向に向いているという例があります。
プロのスローを見ると、多くはテイクバックの時にクラブフェースは前傾した自分の胸の面と一致していることが解ります。
テイクバックで開いたフェースがトップで戻ることはありません。
そのためトップでもフェースは開いたままで空を向きます。
結局振り下ろされたクラブフェースはインパクトで開いていて、せっかく上手く振り下ろしても、ボールに伝わるロスが多いため飛距離は大幅に損してしまうのです。
このインパクトの時にフェースをまっすぐに直すだけでもかなりの効果があります。
【ドライバーの正しいフェイスの向きを解説】
飛距離を伸ばす正しい体重移動は?
飛距離と体重移動は大変密接な関係にあります。
例えば、右打ちの方が左方向のターゲットに対してボールを飛ばす時に、左体重で打ちながら右に移動した時を想定してみてください。
カニのように右に移動しながらボールを左に投げるのは無理がありますよね。
背走しながら前に投げるのと同じです。
ゴルフも全く同じで、飛距離は体重移動の方向に飛ばすのが合理的です。
先ほどのカニの例はゴルフでいう「明治の大砲」と呼ばれ、代表的な飛距離が出ない良くない打ち方です。
自然な体重移動は次のとおりです。
自然な体重移動
テイクバックから、右足大腿部の股関節の断面図を意識しながら、トップでは尾てい骨の位置をキープ
→切り返してインパクト後の左足大腿部の股関節にシッカリ乗せる
【正しい体重移動で飛距離アップをする方法】
アイアンは飛距離よりも正確性を磨く!
世界中で4億枚のレコードを売り上げたビング・クロスビーは、大変なゴルフ好きでした。
こんな格言を遺しています。
『どうしても友達になれないやつがいる。嘘つきとアイアンの飛距離自慢をする奴さ』。
「9番アイアンで160ヤードも飛ばしたよ~・・・。」
時々ドライバーの飛距離を自慢する人がいますが、アイアンの飛距離は自慢になりません。
アイアンに関しては5番アイアンならこれだけ、PWならこれだけという自分のきちんとした目安が必要です。
特に初心者のうちは打つたびに距離がバラけて、9番のほうが7番より飛んだということが起こります。
やはりアイアンは飛ばすことより、正確な距離と方向性を磨く練習に集中しましょう。
【アイアンで飛距離アップをするには】
ゴルフ、飛距離のまとめ記事
ゴルフはある意味魔訶不思議なスポーツです。
流れるようなきれいなスイングでもインパクトでスイートスポット(クラブフェースの芯)を外すと飛距離はガクッと落ちますし、逆に理に適わないスイングをして「しまった!」と思ったときでも芯に当たると良い結果になったりします。
アメリカのPGAツアーで活躍中の松山英樹プロが、スイングしてフィニッシュで片手を離してしまう瞬間がしばしば映像に捉えられますが、ボールはひどいところに飛んだわけでもなくそこそこの位置に収まっています。
スイング自体はミスでも、ボールの芯をフェースが捕まえていれば大きな失敗にはなりません。
このようにゴルフのスイングは、いかにスイートスポットを捉えたかどうかで決まります。
自分でイメージした飛距離を出すために大事なことは、正しいグリップとアドレス、ヘッドアップはしない、体重移動は肩幅の中でということ。
これまでこのサイトでご紹介した『基本』を守れば必ず飛距離が伸びることでしょう。
【飛距離アップの基本】